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イベントレポート
2019.09.09
名手アラン・ダミアンを迎えて開催された「歌とクラリネットのための音楽」
〜バンドーレンについてのレクチャーと展示試奏会も併設〜
歌とクラリネットによる現代作品の演奏を盛んに行っているDuo Mutis(前里亜夕美、アロバロ・セヒェルス)が、恩師でもある現代音楽の名手アラン・ダミアンを迎えて古典から現代までの多彩な作品を披露した。
すでに巨匠の域にあるクラリネット奏者アラン・ダミアンはピエール・ブレーズの主宰する現代音楽アンサンブル『アンサンブル・アンテルコンタンポラン』で活躍したことでも知られ、あわせて多くの後進も育成してきたが、この日共演したアルバロ・セヒェルス、飯塚健太もパリで彼の薫陶を受けた。
この日は彼らならではのレパートリーであるルイジ・ダッラピッコラ「7つのゲーテの詩」より、ジルベール・アミ「不明瞭な惨事」、筒井香織「美しい時〜ピラル・ドミンゲスに捧ぐ」といった今日の作品から、ストラヴィンスキー「猫の子守歌」「J.F.Kのためのエレジー」「3つの小品※」、メシアン「世の終わりのための四重奏曲」から「鳥たちの深淵※」など近現代作品、そしてモーツァルト「ディヴェルティメント第5番」、さらにはセヒェルスのバス・クラリネットソロでのエリック・ドルフィー「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」までを自在に演奏した。
※ アラン・ダミアン独奏
▲師弟共演が実現!(左からアラン・ダミアン、飯塚健太、アルバロ・セヒェルス)
また、演奏に先立ってアラン・ダミアンによる最近出版されたばかりの自著についての説明があり、また長年愛用しているバンドーレン社のリード、リガチャー、マウスピースについても 「私はクラリネットを吹き始めたころからずっとバンドーレンを愛用しています。 バンドーレンは、そのスタッフも含めて私には欠かせない存在です。現在使用しているのはマウスピースがB45ライヤー、リードがトラディショナルの 3 1⁄2、リガチャーは M|O で、その品質にとても満足しています」とその魅力を語った。
当日はプロ奏者の来場も多く、エスプリあふれる演奏とミニレクチャーを楽しんだ。