インフォメーション
INFORMATION
イベントレポート
2016.07.30
ラディックの伝統と魅力、最新情報満載!
大阪と東京で開催された日本初の「ラディック・ロードショー」
ラディックを知り尽くしたウリ・サラザール氏が来日
打楽器のトップブランド「ラディック」でアーティストリレーション・マネージャーをつとめるウリ・サラザール氏が来日し、レクチャーとデモンストレーションを行った。
まずは7月13日(水)MI JAPAN大阪校で、次いで15日(金)に東京・渋谷のMI JAPAN東京校で、この「ラディック・ロードショー」と題する企画が開催された。
会場には、“CLUB DATE VINTAGE(クラブデート・ヴィンテージ)”“KEYSTONE X(キーストン・エックス)”ドラムセットや“Copper Phonic (コパーフォニック)”“HammeredAcrolite(ハンマード・アクロライト)”スネアドラムなどが所狭しと並べられ、これら2016年の新製品は、このラディック・ロードショーが日本初お目見えとなった。そして、いち早く最新の“ラディックの音”に触れたいと駆けつけたファンも多かった。
衣笠智英氏による迫真のデモンストレーションとリアルなコメントに納得
まずはウリ・サラザール氏の製品説明から始まったラディック・ロードショー。
メーカーの視点からの発言の後、デモンストレーターとして、ナオト・インティライミ、藍井エイル、ゴスペラーズをはじめさまざまなアーティストと共演経験を持つドラマー、衣笠智英氏が登場。
ドラムセットからデモンストレーションが始まった。
新製品のクラブデート・ヴィンテージは衣笠氏にとって「初めてのタイプ」だそうだが、「アコースティックな質感が味わえる。素材の良さを堪能できる、叩いていて気持ちのいいモデル」との感想。
同様に新製品であるキーストン・エックスは、ウリ・サラザール氏が「アグレッシブなドラマーに最適」と説明したモデルで、衣笠氏も、自身のクラシックメイプルを選択する際に最後まで悩んだのだそうだが、クラシックメイプルのポリシーを受け継ぎ、パワー感を加味したモデルだ。衣笠氏曰く「シェルとしてのポテンシャルが高い。間にメイプルが入ったことでふくよかさが増し、奥行きが与えられた。こんなに音が出るのかというくらい出る。フルレンジで思い切り叩きたくなる、ラディックらしいパワーのあるモデル」。
そして、衣笠氏が「叩いていて気持ちの入る音。叩き手がその気になる楽器だ」と評したのが“BREAKBEATS(ブレークビーツ)”。
2014年に発売されたミニキットだが、音圧もすごく、小口径感を感じないモデルだと高評価だった。
次いで、スネアの新製品について。
ハンマード・アクロライトはこれまでのラディックにない音が特徴で「ジャム・バンドやファンク・シーンで力を発揮しそう」なモデル。
そして「僕の大本命。素晴らしい!」と評されたのが、2015年発売のコパーフォニック。
「深みのあるリッチな音、存在感がある重厚さとしっとり感。一打一打がすごく気持ちいい。素晴らしい!」と大絶賛。
約30分にわたった衣笠氏のデモのあと、来場者による試奏の時間が約15分。入れ替わり立ち替わり腕をふるうドラマーたちの熱演(?)が続いた。
伝統のメーカー、ラディックの秘密を垣間見せたファクトリー・ツアー
その後、再びウリ・サラザール氏が登場してのファクトリー・ツアーでは、ラディック社の歴史や工房について、プロジェクターを使用してレクチャーした。
レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムやその他多くの歴史的ドラマーのシェルを作った型を現在もなお使っているという話などは、さすがの歴史を感じさせるものだった。
最後に会場からの質問に答える時間も設けられたが、その中でスープラフォニックのシームレスシェルが、現在はシェルの精度を高めるべくハイドロフォーミングで作られていることが明かされた。
このハイドロフォーミング加工は精度が求められる飛行機や医療機器等の製造に使われる技術で、ラディック社はそれをドラムシェルの製造に採用しているそうだ。
短い時間だったが興味深い話題がいくつも詰め込まれたラディック・ロードショー。
充実の内容で、ラディック・ファンにとって至福の一時だった。
一覧に戻る